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相続と税金

 相続が開始されることにより,税務署に申告書を提出し,税金を納付しなければならない場合があります。

 1つが「所得税の準確定申告」と納付で,もう1つが「相続税の申告」と納付です。どちらも,すべてのケースにおいて申告・納付が 必要となるわけではありませんが,申告・納付が必要なケースでこれを怠ると,延滞税がかかるなどの不利益を被ることがありますので, 申告・納税が必要かどうかについては,なるべく早く調査を開始されることをお勧めします。


  所得税の準確定申告

被相続人が生前,所得税の確定申告をしていた場合には,被相続人死亡の事実を知った日から4か月以内に,税務署に準確定申告をし, 所得税を納付する必要があります。


  相続税を支払わなければならない場合とは

相続税は,すべての人が納めなくてはならないものではありません。

 現在の法律によれば,3,000万円と,法定相続人1人あたり600万円の基礎控除が認められていますので,法定相続人が3人の場合, 全部で4,800万円の基礎控除が、まず認められることとなります。

 遺産の総額がこの額を超えていなければ,どなたも相続税を支払わなくてもよいことになり,基礎控除以外の控除をしても遺産の総額がこの額を 超えていいて,超えている額に対して納税義務が生じることとなり,遺産の取得割合に応じ,それぞれの方に割り付けられた税額を納付しなければなりません。 納税義務のないケースにおいては,申告自体が必要ありません。

 ただし,遺産の評価方法などについては,税法特有の考え方があり,自分たちの納税額を知りたい方,あるいは納税義務があるかどうかご心配な方は, 早めに税理士さんや税務署にご相談されることをおすすめします。当事務所で相続に関するご相談を受けていただいた場合は, 税理士さんを紹介することもできます。


  相続税はいつまでに納める?

 相続税は,原則として,相続開始の時(つまり,被相続人が亡くなった時)から10か月以内に申告し,納付することとなっています。

 この期間までに,遺産分割協議が済んでいれば,その協議内容に応じた納税申告書を作成し、実際の遺産の取得割合に応じてそれぞれの相続人が納税することとなりますが,まだ遺産分割協議の最中であったり,遺産分割調停が継続しているような場合には,とりあえず法定相続分で計算された税額を納付しておき,あとで相続人間で精算する方法をとることもできます。






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