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遺産分割調停は難しい?

 遺産分割調停をやっているが,回数を重ねるだけで,ちっとも前に進まない。」,あるいは「調停委員の人が自分の言うことを全然聞いてくれない。」, 「調停委員の人から,もうこれでまとめるしかないと言われた。ほんとうにそうなのか。」

 これらの言葉は,相続に関する法律相談をお受けしているなかで,相談者の方からよく聞かれる言葉です。 そして,このような感想をご相談者が持たれるのには,いくつかの理由があると思います。


  何が問題なのかの見極めが必要

 その理由の1つは,いくつもの問題が未解決で整理されないまま,調停期日が漫然と積み重ねられ,どこまでが解決済みでどこからが未解決なのか, 全体的な見通しがついていないことにあります。

 このような場合には,未解決の問題を整理し,その問題が法律上どのような意味を持つのか,その問題を解決するためにどのような主張をすることができ, その裏付けとなる資料があるのかなどの点を,しっかり検討する必要があります。


  調停を成立させることが至上命題ではない!

 「相手が納得しないのだから,あなたが折れるしかないよ。」

 このようなことを調停委員から言われた場合,どうすればよいのでしょうか。確かに遺産分割調停が不調となってしまうと,遺産分割審判に移行したり, 場合によっては民事訴訟を新たに提起しなければならないこともあります。解決までに時間も費用かかるので,決して望ましいものではありません。 しかし,相手の当事者が理不尽な主張に拘り,一切の譲歩を見せないような場合でも,その当事者の主張を受け容れて遺産分割調停を成立させた方が よいのでしょうか。

 当事務所は,そのようには考えません。遺産分割調停が不調となるデメリットも十分に踏まえた上で,敢えて不調とする選択を行い,新たな手続に 踏み出すことが必要な場合もあると思います。遺産分割の問題に限らず,紛争の解決に最も大切なことは,当事者の納得であると考えるからです。

 弁護士を依頼しないで遺産分割調停に出席しているがなかなかうまくいかない,本当に調停を成立させた方がよいのかわからないとお悩みの方は, ぜひ一度,当事務所にご相談ください。





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